ニュースレター第166回③忍者の家と現代住宅の共通点
忍者の家と現代住宅の共通点 ~「家にいる時」こそ安全を守る工夫~
忍者は、任務のとき以外は村人として普通の生活をしていたと言われています。
そのため、忍者の住まいは外から見ると一般的な農民の家と変わらない、質素な平屋でした。
しかし一方で、野盗や敵勢力の襲撃に備え、家の中にはさまざまな防御と脱出の工夫が施されていました。こうした仕掛けのある家屋は、現在では「忍者屋敷」と呼ばれることもあります。
■ 忍者屋敷の基本思想
忍者屋敷の特徴は、派手な罠で敵を倒すことではありません。
「目立たない」「隠れる」「すぐ逃げられる」
この考え方が基本でした。
敵を防ぐこれらの工夫は、「用害(ようがい)の術」と呼ばれています。
■ 襲撃に気づくための工夫
忍者屋敷の仕掛けは、敵を倒すためではなく、 逃げる時間を稼ぐことが目的でした。
•脛払い(すねばらい)
侵入者の足に縄がかかり、竹が脛を払う仕掛け。
• 釣押(つりおし)・大竹箆
戸を開けると物が落ちたり、竹が当たる仕掛け。
•寝るときの用心(敵驚我寝事)
戸を開けると桶が倒れ、音で侵入に気づける工夫。
■ 脱出・逃走のための工夫
忍者屋敷には一部の家屋で万一に備えた逃げ道が設けられていました。
•どんでん返し
一見すると普通の壁ですが、押すと回転し隠し部屋や抜け道につながります。
追っ手が同じように押しても動かない仕組みでした。
• 隠し階段・つり階段
戸棚や押し入れに見せかけた階段。使ったあとは引き上げて追跡を防ぎます。
•縄梯子(なわばしご)
天井から吊るして中二階や天井裏へ移動。囲まれることを防ぐ工夫でした。
•抜け道・隠し戸
井戸など屋外につながる地下通路や、壁に見せかけた扉もありました。
忍者屋敷とは、言い換えれば
「暮らしを壊さずに安全を守る家」だったのです。
今の住宅でも出来ること・・・
・玄関や勝手口の鍵を見直し、施錠しやすい環境を整える
・夜間に死角になりやすい場所へ人感センサー照明を設置する
・窓まわりに補助錠や防犯フィルムを取り入れる
・外から家の中が見えすぎないよう目隠しやカーテンを活用する
大がかりな設備だけでなく、日常の中の小さな工夫が安心につながる点は、今も昔も変わりません。
寒い時期で在宅時間が増える今こそ、ご自宅の“ちょっとした安心ポイント”を見直してみるのも良いかもしれません。
参考:imashiga.jp 一般社団法人 東京滋賀県人会 忍びの里 甲賀 日本遺産の文化財群



